インナーチャイルドの傷を隠す(1)逃避仮面

あなたもよく知っている「インナーチャイルド」、それは年齢に関係なく

癒されていない自分の中の「子供」のことですね。

 

インナーチャイルドって、言葉としてはポピュラーだけど、

一般に思われているよりはかなり深くて厄介という風に私は日ごろから

感じています。

 

リズ・ブルボーさんというカナダ人のセラピストはインナーチャイルドの傷を

詳細に分類していて、そのうちの一つに「拒絶の傷」というのをあげています。

 

親に拒絶されたという経験(またはこれは文字通り幼いとき、場合によっては

胎内にいるときから)、または「思い込み」から生まれています。

 

この傷を持った人の特徴は、あらゆる局面で自分の存在を意識無意識に

消そうとします。

大勢の中にいると、その人が存在していることを誰も覚えていない!というような

ことさへ起こり得ます。

 

傷を感じないようにするために自分を埋もれさせる・・・・ブルボーさんはこれを

逃避の仮面」と名付けています。もちろん無意識の作用です。

 

 

「逃避の仮面」を持つ人は、完ぺき主義、知的、無価値感(補償しようと

勉学仕事にが頑張ることも)、影が薄い、パニックへの恐怖などが特徴として

あります。

またパニックに陥ると自傷行為が出やすくなり、食欲不振、下痢に陥りやすい、

などもみられます。

そして困ったことに「自分が自分自身を拒絶している」という場合さへもあります。

[M子さん  32歳のケース]
(実際のケースをエッセンスは同じですが詳細を変えています)


M子さんはIT関係のプログラミングを担当しています。

研究熱心でそれなりの成果をあげていますが、ある日同僚で同年齢の

Kさん(男性)とささいなことから口論となり、解決がつかないまま口を

きかなくなり、うつ症状をともなう適応障害に陥ってしまいました。

 

2か月ほど休職して薬をのみながらなんとか復帰できましたが、

食欲不振で喘息のような症状も出て来たうえに、不安が高じて「パニック」に

なると壁にを頭ぶつけたり、手首を傷つけたりする自傷行為もみられるように

なりました。

 

カウンセリングを受けるようになってしばらくするとこんなことが語られました。

 

『私の両親は共働きで、二人とも整形外科と内科の医師をしています。

小さいときから親にほめられたことがまるでなく、少なくとも覚えていなくて・・・

何か頼み事をする(何か買ってほしいとか、ここへ行きたいとか)と

嫌な顔をされるので、頼むということがだんだんできなくなったんです。

だからというわけではないけど、一生懸命勉強だけはしてきました。

ひとりっ子だけど医者にはなりたくなかったし、親も求めなかった。

かといって良い成績をとってもほめられることはなかったですね。

 

そのせいか、今も自分の後輩に仕事を頼みたいときがあっても、ぜんぜん

言えなくて自分で抱えてしまってます。後輩が自分から手伝だってくれたりすると

本当にほっとしますが、自分からは絶対に!頼むことができないんです。

 

そんな自分ですが、同僚のKさんは私とは違い、マイペースだし、人にものを

頼むのがなんでもないみたいで・・・私は死ぬほど気を使ってるのに彼は

図々しく後輩にいろいろやらせてしまうのがうまいんです。

 

頭にきたのは、後輩でもない私に自分の仕事の一部をというか雑用

みたいなことを平気で頼んできたときです。

私は頼みたくても後輩に頼めないのにと、いっぺんに憎たらしくなりました。

そんな気持ちで毎日いるうちに自分の体調が悪くなってしまったんです』・・・・・

 

 

というように、M子さんは自分が徹底的に避けていることがらを同期のKさんが

 

あっさり実行している姿に嫉妬や怒りを強く感じたと言います。

M子さんはカウンセリングの初期にはKさんばかりでなく、自分自身を

 

強く批判することがとても目立っていました。

人にも自分にも腹が立って、赦せなくて…という感じが続きました。

 

M子さんのうつ症状が消えて、体調がアップし、自傷行為も見られなくなったのは

 

カウンセリングを始めて半年が過ぎるころからでした。

 

何が起こったかというと・・・・

 

M子さんはKさんよりむしろ自分自身を赦せなくて憎んでいた!ということに

 

気づいたのです。

 

そしてそのあと、拒絶されるのが内心怖くて後輩にも頼みごとをすることができない、

 

という自分を内心では批判し、憎んでいたという事実を受け入れました

でも、その「事実を受け入れた」といっても、それはそれをした「自分自身を

 

受け入れる」ことと同じではありません。

 

M子さんのテーマはまだ本番はこれからで、次はそのような「自分自身をそのまま

 

批判せず受け入れる」という大切な過程が待っています。

 

でも、それほど遠くない未来にそれができる日が来る、と私は信頼しています。

 

 

それではまたね~(^_^)/~

 

 

 

その原因・・・実は『霊障』かも知れません。

◉上司からのパワハラに悩んでいる。
◉パートナーのDVに困っている。

◉病気というほどではないが気になる症状がある。
◉もっと自分の能力を活かしたいのに結果が伴わない。

◉がんばっているのに職場で正当に評価されていない。

特にこのようなことでお困りの方はぜひ ご一読ください。

目次