よく「耳」にする耳のトラブルというと、「耳鳴り」と「突発性難聴」があります。
【耳鳴りと突発性難聴とは】
「耳鳴り」は実際多くの人が抱えていることが多いですね。
症状の形態によっては耐え難い音に悩まされ、うつ状態になることさへありますが、
程度が軽い場合は治りにくいのもあり、放置している場合が多いようです。
一方、「突発的難聴」のほうは、事態の深刻度が強く、発症したらすみやかに
適切な医学的処置を受けないと治るのが長引いてしまうことが多いのです。
つい最近では「関ジャニ∞」の大倉忠義さんが「右低音障害型難聴と両側耳鳴り」
という診断でしばらく休養されることになったそうですね。
大倉さんは複数の仕事を抱えていて心身ともに過労が続いていたようです。
【耳のトラブルに潜む感情と精神】
耳というのはエネルギー的にはどちらかというと女性エネルギーが強いと言われます。
女性的というとどちらかというと「受け入れる」ことと関係があります。
耳に関するトラブルがあるということは、その人がよく聴くことが難しく
なっている、つまり、自分が聴いていることに関して実は「大きな怒り」
を抱いていて「もうこれ以上受け入れるの無理～」と感じているのですね。
つまり聴いていることに関して「裁いている」「批判している」という面があります。
【職場の人間関係で突発性難聴➡退職したケース】
A子さん(50代前半、専門職）
（これはクライエントのD子さんが、かつて今とは別の職場で経験して忘れられない
体験として私に語ってくれたケースで、了解を得ています）
A子さんはとてもしっかりした仕事をされる方で、周囲の信頼も厚い方でしたが、
50代始めに人数が多くないある部門に異動になりました。
まじめで丁寧に仕事をする方でしたが、そこに既に配属されていた同年齢の
同僚(C子さん）から意見の相違と同時に嫌がらせというようなものにあい、
しかも課長がなぜかC子さんの肩を持つような言動があって、かなりのストレスを
感じていました。
A子さんを信頼していたほかの同僚は課長やC子さんに批判的でしたが、その状態は続きました。
数か月したときに、A子さんは突如難聴に見舞われ、同時に精神も落ち込んでしまいました。
「突発性難聴」と診断され、しばらく通院していましたが改善せず結局入院治療となりました。
入院が長引きそうになったのと、よくなったとしても復職したら再発してしまうと見越し、
そのまま退職になってしまいました。
D子さんの話から感じたことですが、A子さんは柔らかい言動ながら生真面目で、
自分のやり方を曲げないタイプで、それを面白く思わないC子さんや課長とまったく
合わなかったのではと感じました。
私に話してくれたD子さんはA子さんと似て「きっちり責任感を持って仕事をする」方なので、
気があったということです。
【A子さんの中で起こっていたのは】
A子さんの中では、自分は正しいことを言っているのにC子さんからかえってくる言動は、
感情的、非理性的で理不尽と一貫して感じており、自分が非難されている！
と思っていたのだろうと感じました。
もっと理性的、知的な側面からの反応を期待していたのに感情的ないやがらせ
（嫉妬もあったかも）を受けたことに耐えられなかったのかなとも思えました。
同時にD子さんから伝わる、A子さん自身の、「正しさにこだわる内心の頑固さ」も
感じられました。
クライエントのD子さんはそういう面がご自分にもあり共感できたようです。
結局数か月して、A子さんは復職をすることなく退職されたということでした。
私はA子さんのカウンセリングをしたわけではないので、断定は避けなければなりませんが、
A子さんから感じた「内心の頑固さ」「常に正しくありたい」というところが、
たまたまそのことに潜在的反発を抱くタイプだったかもしれないC子さんや課長との
軋轢を招いたのかなーとも秘かに感じたのです。
さらに言えば、「内心の頑固さ」「正しくありたい」というパターンの裏には、
何らかのインナーチャイルドの傷があるとも思われました。
実は、過食と人間関係の問題のほか、身体の不調はそれほどないD子さんにも
A子さんと同じパターンがあり、そこにインナーチャイルドの傷があって、
それを感じないようにしていることもわかってきました。
これからそのテーマをD子さんとの間で進めていくことになります。
それではまたね～(^_^)/~
