心理学を学ぶと、初期の頃必ず知ることになるのが、1957年に「交流分析」を提唱した有名な精神科医エリック・バーン(1910-1970)のこの言葉です。
曰く「過去と他人は変えられない」!
有名な言葉なのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
この言葉はかなりインパクトがあり、私はこれを知った当時から「なるほど~」と思い、以降自分の問題も、クライエントさん方の問題もこの概念をベースにして進めたように思います。
しかしこの言葉は、過去にとらわれず前向きに新しい人生に向かう、ということに役立つとは思いますが、根本的にそうなるには結構難しい、という実感があります。
なぜなら、人間は「記憶」から得た感情から逃れられないからです。
たとえ認知的に割り切ることができたとしても、その記憶にある感情を「癒す」こととはほど遠いように思われ、
しかも、人間が根本的に良い変化を起こす前提には「癒される」ことが欠かせないからです。
過去の記憶は残っても、それが癒されていれば人は前に進むことができるのです。
過去の「事実」は変わらなくてもそれに対する「感情」は変化を起こすことが可能です。
つまり「本質的には過去が変わる」といえるのです。
過去の記憶を癒す方法はいろいろあると思いますし、カウンセリングの中でそれが起こることは大いにあります。
それじゃあ、自分でそれができないの?と思いますよね(^.^)
ひとつ簡単にできるこんな方法をお伝えしましょう。
🔶🔷🔶
①まず紙かノートを用意してみてください。
②次にあなたの記憶に強く残っている「つらかった」「悲しかった」「頭にきた」etc.
などネガティブなものを5個から10個くらい箇条書きにしてみます。
③次に、今度は反対に記憶の中でのポジティブなもの「ほめられた」「何かに優勝した」「すてきな恋人に恵まれた」などなど思い出すとこころが嬉しくなるような記憶も、5個から10個くらい書いてみてください。
「書く」ということをすると、忘れていたことを意外に思い出すものですよ。
どうでしょう?いろいろ出て来ましたか?
そして次にやっていただくのは・・・
④5-10個書き出したネガティブ記憶を書いた部分に1項目ずつ光をあてていきます。
どうやるの?ってそんなムツカシイことは言いません。私もできませんから(^^;
目をつぶって深めに呼吸します
➡そのときに自分の気持ちに合った色の光を吸い込み
➡吸い込んだ光をネガティブな項目一つ一つに向かって吐き出していきます。
1項目に数回はやってみてください。
これって昔からときどきクライエントさんにもお伝えしていたのですが、最近あらためて効果を感じてリバイバルしてます(^^;
そうやって一つ一つの項目の記憶を「ねぎらう気持ち」で光を吸ってはひとつひとつの項目に染みこませるように息をはきかけてください。
鋭敏な方なら、一回これをすると
「あれ?なんか違う?」
と感じられるようですが、感じなくても効果に問題ありません。
この作業を続けていくと必ず何らかの変化が起こってきます。
さて、ネガティブな記憶に光のブリージングをしたら、今度は・・・、
⑤ポジティブな記憶の項目5-10個に対しても、同じように気に入った色の光を吸い込んではその項目にかけていきます。色は同じでも違っても、ご自分の感覚で選びます。
そして、そのときの気持ちとしては
「ありがとう」
「嬉しかった」
というような感謝の気持ちを投げかけていきます。
「当たり前」と思っていたことにまた違う感覚がうまれるかもしれませんし、
感謝の気持ちが沸いてきたら、あなたはそのポジティブな体験をさらに引き寄せる自分になっていきますよ。
やったー!!
それではまたお会いしましょう(^_^)/~