カウンセラーやヒーラー、福祉関係など
対人援助職を仕事にしている人が陥りやすい状況というのがいくつかありますが、
それは・・・・
「相手の問題そのものにフォーカスすればするほど
問題はより解決しにくくなり、
カウンセラー自身がへとへとになったり燃え尽きたりしやすい」
という状況です。
カウンセラー、ヒーラー、対人援助職も性格はそれぞれですから、
人間に対して冷たい人はあまりいないとは思いますが、
「仕事として割り切って」「境界線をしっかり引いて」できる人もいますので、
そういうタイプの人は、問題自体は解決しにくいかもしれないけれど、
自分が心身疲弊してしまいにくいとは思います。
共感性の高い人がこの職業には多いので、
「巻き込まれないこと」を知識としては十分学んでいるにもかかわらず、
知らず知らずクライエント(対象者)の問題について悩んでしまい、
心身を傷めることが少なくありません。
私自身もすべてのクライエントに対してではありませんが、
自分の潜在意識のどこかを刺激するような問題を抱えた方の問題には、
その問題自体の大変さに無意識にフォーカスしてしまい
「うーん・・・」と唸ってしまうようなことはよくありました。
そしてそのような方のセッションのあとは
くたくたになってしまうのです。

昔 心理学を学んでいたときに大学院の助手の方でとてもステキな女性がいて信頼していたのですが、
ある日突然
「助手をやめることになりました。カウンセラーもやめることに・・・」
と言われショックを受けたことがあります。
そのときは「どうして??」と思うばかりでしたが、
自分がカウンセラーとして働きだして様々な困難を経験していったときに、
その方がやめていった理由の一端がわかったように思いました。
共感性が高く、真摯に仕事をしているカウンセラーや援助職ほど
途中で心身に不調をきたして、仕事を辞めていく人もいますし、
私自身も最近に至るまで危機を体験しました。

カウンセラーを取り巻く仕事環境の問題も小さくはありませんが、
ここではカウンセラー(対人援助職)とクライエント(対象者)の関係について述べますね。
難しい問題を抱えたり悩むクライエントを目の前にすると、
カウンセラーはその人の性格傾向はもちろん、
その問題のむつかしさ、大きさに圧倒されることもあります。
3次元的な見方だけにとらわれていると
割合よく起こることです。
私が心理学のほかにスピリチュアルと言われる方法を学び始めたのも
このような現象が起きて仕事でクタクタになり過ぎたということもあります。
そして、スピリチュアルな方法の中で最も重要な学びはなにかというと、
それは・・・・
クライエントの元の元は「普遍意識」(完全性)であるという事実に焦点を当てる
ことでした。
人間はたくさんの転生のなかでまとってしまった一種の「衣」のようなものにとりまかれているので(カルマとか霊障とか)、
クライエントの本質そのものである「普遍意識」(完全性)が見えなくなっている状態なのです。
それはカウンセラーである自分も同じことになります。

そのような見方を始めてみると、
クライエントの目に見える部分のみを見ていた時に比べ、
自分自身も巻き込まれず、疲れすぎず、
クライエント自身もだんだんと自分をとりもどして混乱から抜け出し、
きちんと考える入り口に立つことが容易になる
ことを経験しました。
それともう一つは、
カウンセラーは自分が「なんとかしてあげたい」という気持ちになり易いですし、
それ自体悪いことばかりではありませんが、
だいたい
孤軍奮闘➡討ち死にのような様相になる
場合もあるわけです。
スピリチュアルを学んでわかったことは、
クライエントにも私自身にも
目に見えない「たくさんの応援団」
が実は存在している!
ということです。
カウンセラーである私にはむつかしすぎるような事柄もたくさんあります。
私は
自分を応援してくれている様々な「存在」に応援を要請し、
クライエントさんの応援団も呼んでください!
的にお願いしながらカウンセリングをする
ことが多くなりました。
そしてそのようにして、
クライエントの「問題」そのものにフォーカスしすぎないようになればなるほど、
逆に問題の糸がほどけやすくなることも経験しています。

この経験はカウンセラーとクライエントの関係だけではなく
広く人間関係をスムーズなものにするにも大いに役立つのではないかと感じます。
このことはまた書く機会があるかと思います。
それではまたお会いしましょう(^_^)/~